あらゆる生命体にとって環境条件がその健康を左右することは言うまでもないことである。生物個体は環境と物質のやりとり(代謝)をしていて、大気(酸素・二酸化炭素・窒素)や水とともにミネラルは生命体にとって必須のものである。このようなことは誰でもが考えることであるが、環境電気(電磁場)という点まで考える人は少ない。たとえば紙の上に鉄粉をまき、裏側に磁石をあてると鉄粉は磁石に引かれて規則正しい模様を描きだすというようなことは、どの教科書にものっているし、誰でもが知っている事実であるが、地球そのものが磁石で、北極(N極)と南極(S極)の間に磁場があり、それが生きものの様々な生理現象と深く関係しているということを知る人は少ない。'また同じように大地には電気が流れていて(地電流)、大地電位の高い場所は生物活性を高めるというような事実を知る人はほとんどいない。衣食住という人問の基本的生活の中で住宅環境を考えていく時に、陽あたり(太陽のめぐみ)や風あたり、水の流れといったことについて考えると同時に、これからは磁場や大地軍位についても考えていく必要がある。なぜならわれわれの祖先である縄文時代の人々は磁場というものを意識して住む場所を決めていたし、鳥やけものが休な場所は磁場の高いところだからである。そのように生物には本来的に磁場を感知する能力がそなわっているのだが、人間の生活が自然から離れるにしたがい、そのような能力が失われていき、スト。レスを解消する手だてを失ってしまったのである。今の時代においても歴史のある神社(鹿島神宮や香取神社など)や寺院の境内は磁場の高いところであり、そのような場所で手を合わせることによづ、すみやかに疲れが回復したり、ストレスから開放されることはしばしば体験するところである。また道路をクルマで走っていると周囲の樹木の繁り具合(形や勢い)が土地によって違うのを目にするが、それも磁場の違いによるものである。磁場のよい土地では人間も健康になることができ、家も長もちする。それでは磁場のあまりよくない場所ではどうしたらよいか。そのような場所の磁場を改善する方法が炭素埋設法である。炭素埋設法により磁場が改善されることはすでに実証されている。そのようにして磁場を高めることにより、より健康でより快適な生活が保証される。電子やイオンの状態(電位)を直接観測することはできない。しかし二点間の電位の差、すなわち電位差は実測することができる。これを電圧という。このようにして電子の移動する現象、イオンの移動する現象を観測することができる。21世紀には目に見えないものに対する認識が進んできて、ハイテク機器の進歩により今まで実証されなかったことも実証されるようになる。その中でも環境電気は大きな間題である。生物体の生理作用を営む本質的原動力は電気であるということ。したがって生物体内の電気的状態が環境の電気的条件によって左右されることを楢崎皇月は明らかにし、人間の健康を保持するために環境の電気的条件を改善する技法(炭素埋設法)を確立した。これは「対症医学」でも「予防医学」でもなく、積極的に健康な体を建設する「建設医学」である。このように環境電気を積極的に改善し健康な環境をつくりだしていくことの重要性に対する認識がこれからますます注目されるようになるであろう。
「生命の立場からみた炭素埋設法の効能」
筑波大学応用生物科学系
橘泰憲
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